Vimeoの動画を拡張機能等使わず直接ダウンロードする方法

拡張機能がはらむセキュリティ問題

Google Chrome を含む昨今のほとんどのブラウザには便利な拡張機能が用意されている。 動画の再生速度を変更したり、煩わしい広告をブロックしたり、Amazon の価格推移を確認したり。 その便利さには抗えず、それがどんなコードで書かれているか気にせず拡張機能をインストールしてしまう。 幸いにも悪意のない拡張機能がほとんどではあるが、悪意のあるコードが仕組まれている事が実際にある。

例えば、2020 年 12 月にアンチウイルスソフトウェアの会社として長い歴史を持つ Avast が動画ダウンロードに関連する拡張機能の利用に注意を喚起している。

press.avast.com

Google Chrome拡張機能は基本的に JavaScript をベースとして作成されるが、したがって機能以外のコードを拡張機能のプログラム内に埋め込むことで開発者が好き勝手できるという訳だ。それにほとんどのブラウザの利用者はエンジニアではなく、もし仮にエンジニアだとしても中身のコードまで確認するような人は皆無である。よって、利用者がかなり増えた段階で調査が行われ、明るみに出たという話である。

どんなコードかもし気になる方がいらっしゃれば、発見の先駆けになったであろうチェコ語のブログ記事のリンクを記載するので、確認されたい。数多くのコードの中のよく解読しないと何をしているのかわからないたった 14 行のコードが埋め込まれていたようである。

blog.nic.cz

いずれにせよ、拡張機能を利用する際は自己責任のもと可能な限り信頼のおけるものを選んでいただきたい。

Vimeo 動画のダウンロード方法

さて、早速本題にいこう。 なぜ前置きを長々とお伝えしたかというと、不必要なリスクは負わない方が良いためである。 少なくとも Vimeo の場合は公開者の設定次第ではあるが、全くセキュリティに問題のないダウンロード方法が存在する。

※ダウンロードした著作権を所有していない動画を再アップロードするなど意図的・意図的でない著作権違反にご注意を。

まずはダウンロードしたい動画のページを開く。 この時点で URL は下記の 2 種類のいずれかである。

  1. https://vimeo.com/{hogefuga}
  2. https://player.vimeo.com/video/{hogefuga}

二つ目の動画 URL であればそのまま、一つ目の動画 URL であれば{hogefuga}部分をコピーして二つ目の動画 URL 形式で開き直す。 その URL に「/config」を付け足す。つまり

https://player.vimeo.com/video/{hogefuga}/config

とし、ページを開くと白地に黒文字のみのシンプルなページが開く。 これはいわゆる JSON 形式のもので JavaScript で取り扱いのしやすいデータ形式である。 このページ内で「.mp4"」と検索すると解像度ごと(周辺に 720p、360p などが記載)に動画の URL が記載されている。 例えば、下記のような URL が見受けられる。

https://vod-progressive.akamaized.net/exp={hoge}.mp4~hmac={fuga}/vimeo-prod-skyfire-std-us/{piyo}.mp4

上記の URL を再び開くとシンプルな動画の再生画面が表示される。この画面において右下の「︙」をクリックし、「Download」をクリックすることで動画をダウンロードする事ができる。